社長コラム 導火線

※本コラムは、ご支援いただいている「まいぷれ」掲載店様やお取引先様に、毎月一回「まいぷれ」の活動をお知らせする会報誌「まいぷれ総研」に掲載しています。

今回の内容をざっくり言うと…

  • 中小企業の後継者不足が深刻な事態
  • 失われる雇用は日本経済にとって大きな損失
  • 経営者の次世代継承への強い想いこそが大切

[2017年12月5日]

 今、あらゆる業態で人手不足が問題ですが、それは経営者・事業主においても同様です。中小企業庁の試算によれば、経営者の高齢化が進んでいるのに後継者がいない中小企業が多く、現状を放置すると廃業が急増し、2025年頃までの10年間累計で約650万人の雇用、約22兆円のGDPが失われる恐れがあるそうです。これは経済全体にかなりインパクトのある数字です。

 中小企業は、企業数の99・7%を占め、雇用の7割を生み出しています。メディアでは有名大企業の動向ばかり注目されますが、日本経済の屋台骨は数多ある中小企業が担っています。大企業が都心部に集中している事を考えると、それ以外の地域では中小企業の存在感がより大きいと言えます。今後10年で大量に消滅していくことは、すなわち地方・地域の衰退に直結します。

 廃業する中小企業の中には、時代の変化や消費者の嗜好の変化について行けず、結果として後継者を見つけ得る事もできずに(あるいは、意図的に後継せずに)歴史的役割を終える企業もあるかと思います。しかし実力も競争力もあり、今後も十分成長していける余地もあるにもかかわらず後継者の縁に恵まれず廃業せざるを得ない会社も数多くあります。これは地域にとっても日本経済全体にとっても、もったいない話です。

 ではどうすればよいか。融資の際の個人保証の話、税制の話などの観点は専門家の方々にお任せするとして、私が何より重要だと考えるのは経営者自身がこの事業を次世代に継承していくという強い想いを持つことです。経営することの魅力や将来性をアピールして、血縁者に固執せずに後継者候補をリクルーティングし、後継後も視野に入れた投資を行っていく。私ごとき出来損ない経営者の分際でが生意気ではありますが、我々中小企業経営者自身の事業継続第一という意識こそが不可欠だと思います。

(株)フューチャーリンクネットワーク
代表取締役 石井 丈晴