社長コラム 導火線

※本コラムは、ご支援いただいている「まいぷれ」掲載店様やお取引先様に、毎月一回「まいぷれ」の活動をお知らせする会報誌「まいぷれ総研」に掲載しています。

今回の内容をざっくり言うと…

  • 中心地から離れた場所でのアパート新築が増加
  • 借り手がつきにくく、街が空洞化する傾向に
  • 既存物件活用に労働力を向け、地域活性の仕組みを

[2017年7月5日]

最近、駅から離れた不便な土地や郊外、交通の便の悪い地方などにおいても、アパートの新築が目立ちます。実際に各種統計によると、少子高齢化の昨今においてもアパート新築件数は増加し続け、特にここ数年は過熱気味だとか。人口減少局面の中、しかも比較的交通の便の悪い所でなぜ?と疑問に思う物件を多数目にします。賃貸アパートを新築することで節税や資産運用をしたい地主や資産家と、融資先を増やしたい銀行、アパート建築を請け負いたい建築メーカーの三者の思惑が一致し、今のアパート建築ブームが訪れているようです。

賃貸アパートを否定するつもりも、節税や資産運用に意見するつもりも、銀行の融資姿勢に対して物申すつもりもないのですが、どう考えても借り手のつきにくいアパートを大量に建築してる現状は異常です。お金が回るはずがありません。昔のリーマンショックでは、サブプライムローンの破綻が引き金でしたが、このアパートローンの破綻でまた不況がくるのかと、半ば諦めながら乱立するアパートを眺めています。

人口減少時代の中、これまで人が集っていた中心集落も、空き家が増えて街が空洞化し始めています。そんな状況の中、中心地から離れた所にアパートを新築してもゴーストタウン化するだけですし、仮に幸運なことに入居者がついたとしても、街は希薄化します。人口密度が薄くなり、コミュニティは活力を失い、いずれ消滅します。

地主や資産家、銀行、建築業者の力を新築アパートの量産ではなく、既存の空き家や中心地をリノベーションして再活性化する事業に向けることはできないだろうか。それで彼らが潤い、経済が回り、地域が再活性化するようであれば最高です。このような仕組みはできないものか、是非挑戦したく日々思案を続けております。どなたか、いいお知恵があれば是非ご教授下さい。

(株)フューチャーリンクネットワーク
代表取締役 石井 丈晴