社長コラム 導火線

※本コラムは、ご支援いただいている「まいぷれ」掲載店様やお取引先様に、毎月一回「まいぷれ」の活動をお知らせする会報誌「まいぷれ総研」に掲載しています。

今回の内容をざっくり言うと…

  • 爆買いへシフトしてきた店舗の売上ダウン
  • 大きな売上に目をとられ、従来の顧客を失う
  • 何を犠牲にして何を得るか、バランスが大事

[2016年8月5日]

 相変わらず沢山の外国の方が日本に来ています。国の目標数字「2020年までに訪日外国人年間2000万人突破」は軽くクリアして、更に高い目標を掲げようとしています。電車に乗っていても外国旅行者の方と会うことが珍しくなくなりました。

 しかし為替の影響や関税等の変更、さらには彼らの訪日目的がショッピング以外にも広がったことにより、以前ほど「爆買い」されなくなったと言われています。その結果、訪日外国人の爆買いへとターゲットをシフトさせてきた店舗の売上が、一気に落ち込んでいます。投資をして品揃えや装いを変えてきたお店にとっては、大きなダメージでしょう。ここでより深刻なのは、爆買いが減ったことよりも、それまで顧客だった日本人客もいなくなったことです。大きな売上に目を取られて爆買いへシフトしたことで、長年メインだった日本人客が離れ、今後売上が回復する目処がたたないのです。商売ですのでより売上が上がる施策をとるのは当然のことですが、爆買いが一時的であること、そして方向性の変更により日本人客が離れることを事前に想定していたのかどうかが重要かと思います。

 これは爆買いへのシフトに限った話ではありません。雑誌やテレビで取り上げられて一気にお客さんがくるようになったものの、その混雑のせいで常連さんが離れたり、サービスの方針を変えたことで既存顧客を失ったりと、地域の店舗でも良く聞く話です。どんな商売でも生き残るためには変化が不可欠です。当然、よりよくなるために変化するわけですが、変化すれば必ず失うものも出てきます。何を大事にするのか、何を犠牲にして何を得るのか、このバランスが大事だと改めて考えさせられます。

(株)フューチャーリンクネットワーク
代表取締役 石井 丈晴