社長コラム 導火線

※本コラムは、ご支援いただいている「まいぷれ」掲載店様やお取引先様に、毎月一回「まいぷれ」の活動をお知らせする会報誌「まいぷれ総研」に掲載しています。

今回の内容をざっくり言うと…

  • 保育所数増加により待機児童が減少
  • 一方で急激に待機児童数が増大する地域も
  • 都市開発の多様化でこの状況から脱却を

[2016年4月5日]

 保育所不足が話題になっております。当社にもお子さんのいる社員がいますので、仕事に行きたいのに保育園が見つからず復職できないことの辛さはよくわかります。かねてより待機児童の問題は深刻で、保育所の数を増やし続けておりますが、以前に比べて待機児童数を大幅に減らせた自治体が多数存在する一方で、さほど深刻でもなかった地域で急激に待機児童数が増大したという例もあります。これはなぜなのでしょうか?

 そもそも、保育所不足は全国的に見たら大都市圏などの一部地域の問題です。「大都市圏に偏らず、バランス良く住めば良い。地方に引っ越せ!」という意見は暴論なのでさておき、注目すべきはその大都市圏の中で保育所が充足している地域と、急激に不足し始めた地域がある点です。なぜこのような現象が起きるのか。

 私見ですが、都市開発手法に問題があるのではないかと考えています。前回、「地域活性化には多様化が不可欠」との話を書かせて頂きましたが、この保育所の問題においても多様化不足が起因しているのではないでしょうか。大規模住宅地(特に大規模マンション群)などには、多くの場合、同じような若い夫婦世代が入居し、同じような世代の子どもが生まれます。結果、特定エリアで急激に保育所不足になり、その数年後に急速に待機児童が減少し、ともすれば保育所が余り始めます。

 東京圏においても、大規模開発により新しい小学校がいまだに作られておりますが、一方でその数以上に生徒数不足で廃校も生まれています。文化やコミュニティの継続性を無視し、非効率で無機質なまちづくりだと思ってしまいます。そろそろ日本は、このようなまちづくり、都市作りから本気で脱却していかなければいけないのではないかと強く思います。

(株)フューチャーリンクネットワーク
代表取締役 石井 丈晴